詩人:どるとる
そのからだを 燃やすみたいに
包んでるぬくもりは生きていることを確かに教えている
それさえ疑ってしまうなら何を信じて
自分の存在を肯定すればいいのか
何もない週末に ふとベランダから庭に目をやれば
いつか蒔いたひまわりの花が咲いていた
青空の中で笑うように揺れていた
傷跡の上に傷跡を重ねてく
まだ治らないうちから傷跡は増えていく
下手くそな慰めはいらないと強がって
意地を張ってた僕は気づけば独りだった
そして剥がれたかさぶたの下からのぞいた涙が心を陽にさらした
暗闇に手を伸ばすみたいに
何かおっかないことに飛び込んでいく勇気が僕にはあるか
傷つくことを恐れているばかりじゃ
何も手に入れられないことを知ってる
当たり前のように目の前にある世界が
昨日までだと知ってしまったとき
僕ははたして笑っていられるだろうか
ねえ教えてよ
今日という日が明日という日を
追い越していく 追い抜いてゆく
でもまだ僕の中では今日は完結してなくて
もどかしさを残したままの昨日がある
なんとなく歩いてきた日々の途中に大事な何かを置いてきた気がする
「生きる痛み」と闘いながら
僕は何を探しているんだろう
いつも今ひとつ足りないような
歯抜けの思いで
傷跡の上に傷跡を重ねてく
まだ治らないうちから傷跡は増えていく
下手くそな慰めはいらないと強がって
意地を張ってた僕は気づけば独りだった
そして剥がれたかさぶたの下からのぞいた涙が心を陽にさらした。