詩人:どるとる
絶えず雨音が鼓膜に突き刺さっていくだけど、突き刺さった音は見えない血も流れなければ痛みすらもないけどきっとその雨に濡れた人の心は冷えたろう僕はただ窓越し 降り続く雨を見つめて雨音に耳をかしている屋根の下にいるのになぜか 僕はべつの雨に濡れてるすべてを濡らす雨が 本当に濡らすのは体ではなく アスファルトではなく無防備な心やわい素肌をつらぬいて 無痛の痛みを 運び届ける 雨はおまえに悲しみというものをおしえている。