詩人:どるとる
僕は他人を傷つけて
蔑んで見下して薄汚れた
積み重ねた嘘が あとで僕を押しつぶすと
僕は悪くないとわがままにそっぽを向いた
悪はどこにあるのか
僕の中にある
悪は誰が決めるのか
見定めるのか
誰の心の中にも 多かれ少なかれ悪はある
どんなに正しさを重んずる人の中にも
正しくなろうとして
きれいごとばかり吐き出した
なにが正しさかわからない僕はとりあえず自分に優しくしてくれる人に優しくした
悪はどんなものをそう呼ぶのか
そしてそれは誰が生み出すのか
正しさだけをすべてとは言いたくない
時には何かに刃向かい牙を向く
正しさとは悪の中にもあるんだよ
悪とは正しさの中にもあるんだよ
悪を悪と呼ぶのは人の勝手な見方で
正しさの定義など最初から無い
だから僕は悪を悪と呼ばず
正しさを正しさと呼ばず
なにが悪かなにが正しさかを見定められる
そんな人になりたい
そんな人になりたい。