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[186061] 夜はまるで

詩人:どるとる


真っ暗な夜はまるで深い海の底のよう
呼吸してる車たちが列をなしている
その姿はまるで群れをなす魚のよう
泡の代わりに 排気ガスを吐き出して
汚していく こんなにも美しい世界を
誰かの 帰り道 心は空っぽがらんどう
ふと何気なく 優しい誰かの笑顔を思い出す

胸の片隅咲いた花 それは長い間
忘れてた気持ち
手を伸ばしてる 届かない空 見えないものをつかまえるのは心さ
今だけは 忘れられるよ
この胸の中刻まれている傷跡も こぼれた涙も

誰かの 思い出 澄みきった青い空に
とけていく もう出会えない人のぬくもりを思い出す
確かなようで不確かなものを人は見つめている
夢を見ている 長い夢を それはまるで どこまでも終わらない物語

多くを語らず無口なままの僕を取り残して 夜は明けてく
夜はまるで 涙をせき止めておくためのつっかえぼうさ

手を伸ばしてる 届かない空 見えないものをつかまえるのは心さ
今だけは 忘れられるよ
この胸の中刻まれている傷跡も こぼれた涙も
まだ見れずにいる夢の続きを。

2014/08/18 (Mon)
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