詩人:どるとる
泣けない僕の代わりに雨が降ってる 傘を差して歩いてる人が兵隊みたいに群れをなして行進してる
少しくらい悲しいことがあったってさ
誰ひとり見向きもしないや 今日あの人が死にました 自殺らしいよ
目をつむる 悲しみに
口をつむぐ 痛みに
さよならは なぜか
重ねた傷跡にしみてゆく
自販機の明かりに寄りかかって
僕は下手くそな嘘をついている
生きることは素晴らしい
生きることだけが正しい
嘘をついたぶんだけ汚れてく
そんな事はどうでもいいみたいにまた夜が過ぎてく
全くもって言葉にならない。