詩人:甘味亭 真朱麻呂
長い年月の間にすっかり褪せてしまった数ある思い出
それは今思い出そうとしても思い出せないくらい遠い遠い記憶
時が流れてゆくのは仕方のないことだけど悲しさ隠せるほど僕らは器用じゃなく
涙が頬を伝い溢れだしてしまう
指折り数えで過ごしていく日々は
どことなく悲しげな影を潜ませたまま
大人になる僕の心に期待と不安が渦を巻いて
今でも僕を苦しめている
あの頃望んだ未来と
今僕が生きてる未来とはお世辞にも愛しているよとはいえないけど
それでも僕は挫けず生きてきた
それだけで生きてきた理由にはなった
だから案外
ここまで生きてきたことは間違えじゃなかった。