詩人:どるとる
僕たちは所詮、細胞の寄せ集め
或いは欲の塊
ただそれに肉がついただけの存在さ
適当な水面に
命を浮かべているだけさ
今日もまた 瞳の中
真っ赤な太陽が
沈んでゆく
僕は手を振ることさえしなかった
いつもそうさ 無駄なことはしたくない
君は ただ笑う
汚れなんて知らないかのように
君が泣くときは 決まって誰かが君を傷つけたときなんだ
そう僕のせいだ
たとえば 特別なことは何も出来やしない
だから 君が生きるために必要な 微かな力になれればとようやく思えたんだ
だから僕は君にとっての酸素になる。