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詩人:どるとる
涙 流れて
大きな川をつくった
涙はやがて
川より大きな海になった
涙の海は時を重ねついには海より大きな空になった
その空には見たこともない鳥が飛び
やがてその鳥たちに名前が割り当てられた
地上の人々は口々にその鳥たちの名前を呼んだ
そしていつの日か
大きな空は一面果てしない宇宙になりました
キラキラ光る星々
9つの惑星に囲まれて僕らは生きていた
夢のように目覚めれば
今のような素晴らしい
世界が出来上がっていた
世界のはじまりは涙からだったとしたら
誰の涙がこの世界をつくったのかな
なんて想像が僕を果てしない宇宙に連れて行く
嘘だらけの世界を
鮮やかな色で塗り替えてよ
世界を始まらせた涙はきっとうれし涙だよ
だから僕は嘘だらけのこの世界で本当のことを大切にする
あの日、涙流れて
大きな川が
そしてその川が海になり
あの日の出来事や順番がもしもひとつでも違ってたら僕ら生まれなかったろう
この世界も
涙 流れて
大きな川をつくった
涙はやがて
川より大きな海になった
涙の海は時を重ねついには海より大きな空になった
その空には見たこともない鳥が飛び
夢のように目覚めれば
今のような素晴らしい
世界が出来上がっていた
大きな 大きな 宇宙の片隅で光る
小さな 小さな 地球のとある場所で
今日も新しい命が生をうけた
そして誰かがこの世界を旅立った
終わりのない永遠へと向かって
開かれた表紙は閉じられたらふたたび開かれることはない
一度きりの物語
僕らはその中で生きる
明日へ続く物語
少しずつ少しずつ
輝いてゆく世界
涙がそれをおしえているよ
やさしさもぬくもりも下手をしたら消えてしまう世界で与えられた時間がつきるまで今日も僕は僕を泳がせる
まだ 岸にはつかない
まだ 泳ぎ足りない
明日というページがこれ見よがしに捲れてる。