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詩人:チェシャ猫
水溜りに映った僕らは
なんだか少しだけ大人びて見えて
手を伸ばしたって届かない星たちも
今、同じ水の中にいる。。
赤紫の千切れ雲に向かって
思い切り蹴飛ばした空き缶は
そのまま空に吸い込まれていきそうな気がした
高く弧を描いて飛ぶ缶に
少しだけ茜色がかかって・・・
届かないと知って
星に手を伸ばすこともやめた僕は
女神を抱きしめることもあきらめた
どんなに言葉を飾っても
君に届かない言の葉は今
星のない夜に迷いこんで。。
片腕を失くした女神は今
星に照らされて頬を染めて
もう指輪をつける必要もなくなったその腕は
月の光が運び去ったみたいだ。。
そうして僕はまた少しだけ
夜空の星に手をかざす・・・