詩人:弘哉
俺なりの哲学
人間は矛盾を織り合わせて構成されている
何人もの考えがひとつとなって“一人”が出来ている
ひとつのことを言っているようで
複数を重ねた結果を言っていて
その上常に変わり続ける
一貫性を求めたって無理な話だ
だから
約束なんてものはすべきじゃない
頭では理解しているけれど
たがわれた約束を“裏切り”ととるのは
俺の弱さのせいなのか
守れない約束
この世にはたくさんある
そういえば俺だって
守れなかった約束はいくらでもあったはずだ
“嘘吐き”と罵られたって
仕方のないことだと
なのに
人を責める俺がいる
だけど
責められたくない俺がいる
言葉を紡ぐたびに怯えるばかりで
それでも
繋がりを求めてしまうのは
寂しさからくる矛盾ってやつだろう
つまりはそれが
“人間らしさ”ってやつなのだろう