詩人:老女と口紅。
若い夫婦が種まいて
二人は
体操座りで
じっと見つめる‥
水やってまた
体操座りでじっと見る
綺麗な花
咲かせよと
体操座りで
じっと見つめる‥
やがて
可愛い芽を出し大喜び!
あ!口がついてた
せっせ
せっせと
エサをやる
やがて
手が生え
足が生え
悪さ一杯 しほうだい
それでも
夫婦ニコニコ世話をする
それからこいつは
知恵がつき
言いたい放題
やりたい放題!
それでも
夫婦ニコニコ世話をする
一人前に
花 咲かせるまではと
夫婦ニコニコ世話をする
やがて夫婦も年老いて
花見もできず年老いて
本人は
いつまでたっても
ボンクラで
とうへん木と
ののしられても
そんなことは
お構いなしで
まいた種、
育ってみれば
唐変木へと
まっしぐら!
ありがたきかなは
親心‥
そんなことは
分かっちゃいるけど
人生に
綺麗な花を
いつ咲かせるの?
ほんと
今だに
とうへん 僕‥