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詩人:どるとる
人は誰も長い長い帰り道を歩いている
生まれてから死ぬまでの人生という道を
今日もまた その長い道のたったひとつを辿りながら家へと帰る
ほら見てごらんもうじき夕日が沈むよ
影も伸びて チャイムが鳴れば
たちまち熱くなる胸
なんとなく見上げてる空の向こう
近づく夕闇に さよならをする
ああ 僕には帰る場所がある
何故だろうそれだけで安心だ
「おかえりなさい」が待っている
わざと遠回りしながら歩いて行こう
人生と同じだ ごまかしながら生きてく
誰もみんな 辿る道を 誰もみんな抱える気持ちを 僕も背負ってる
ほら見てごらん もうじき家に着くよ
いつの間にか長かった一日も終わる
ぐぅとお腹が鳴るよ
今日の夕飯は何かなあ 想像しながら
いつもの歩道橋を渡る
ああ 僕には待っていてくれる人がいる
何故だろう それだけで幸せだ
「おかえりなさい」が待っている
当たり前くらいに思っているよ
でも当たり前なんかじゃないし 当たり前なんて思ったらいけないんだね
ここにあるものは それほどかけがえのないもの
だから大事にしよう
今ある時間をかみしめよう
たちまち熱くなる胸
なんとなく見上げてる空の向こう
近づく夕闇に さよならをする
ああ 僕には帰る場所がある
何故だろうそれだけで安心だ
「おかえりなさい」が待っている
「ただいま」を言う準備は整っている。