詩人:甘味亭 真朱麻呂
道化者のようにおどけた笑いを浮かべて
おかしくもないのに笑いを振りまく
内心は嫌々笑ってんだよ
それでも僕はバカみたいにヘラヘラ笑ってる
道化者は笑顔以外は見せない
だからいつも余計な表情を隠すのに必死だ
たまに柄の悪い客やいちゃもんをつけてくる客がいても文句一つも言えません
ただただ宥めたりして最後は謝るだけのまるっきりカッコ悪い役柄さ
僕は道化者
サーカスの人気者
だけど悲しい役者さ
泣きたいときも泣けません
ただひたすら気持ち悪いくらいの笑顔を浮かべて
嘘っぱちの仮面を被って
ヘラヘラ今日も幕開けから閉幕まで笑ってばっかりいます
それが僕の仕事であり
それが僕の生きる手段だから
僕は悲しいときも笑ってごまかします
涙しそうな気持ちを偽りでかき消して。