詩人:高級スプーン
きみの好きなもの
割と知ってる
きみの使う言葉
聴いたことがある
きみの好きなものは
あれとあれとあれとあれ
それから
昔流行ったあれだろう
足して割らずに
足して足して
イコールしたら
きみのうた
赤いTシャツ
真っ赤なTシャツ
鼻からぼたぼた
落ちてくるもの
きみの血か
きみの血か
きみの血か
どうなんだ
きみの血は
きみの血なのか
それ
きみの血じゃないだろ
好きなもの
吹き込んで
ボタン押したら
流れてきたよ
ろくに編集もせずに
垂れ流し
ぼくらは便器かい
きみの便器かい
それなら
綺麗に使ってね
後を濁さず
飛び立てよ
血液が不足しています
そろそろ燃料切れてきた
呼吸するように
血を盗む
悪くないよね
だって
お腹が空いていたんだもん
仕方ないない
どうしよう
今にも
ネタが切れそうだ
鳥の真似して
空を飛び
鳥の真似して
焼かれて死ぬの
先の見える
結末に向かって
手足ばたつかせて
飛び立つ前に
落ちていく
地獄でも
手足ばたつかせる気なの
どこからどこまでが
ぼくなのか
境界線の向こう側
思えば最初から
飛び出していた
最初から鳥だった
違う意味で鳥だった
どういう意味で鳥なのか
それが物語ってる
それ
その血
それ
ぼくの血じゃなかったの