詩人:どるとる
そして僕らは目を開いて 目の前の世界を
その両目でどこまでもありのままに見つめるよ
やがて僕らは耳をすまして 誰かの声やきれいな音色に心をふるわせて最後まで聞き取るよ
命が終わってく 様を見つめながら何も出来ずにいると
ぐしゃりと潰れる私の心の中で何かが壊れる音がした
薄暗い夕暮れの中に
ぼんやり浮かぶ街明かり
僕は今の心を言葉にする事が出来ず
ただ涙に濡れました
そして神様が提示した宿題に生まれてから死ぬまでずっとかじりつくのです
ありもしない頭で ありきたりの心で とりあえず机に向かえば何も出来ず日暮れる
ガラス細工の命は短いから あっという間に終わる
ふれることさえ出来ない命は血潮に重ねれば温かい
ただ深く深く目を閉じて意識の底に沈む
僕は何ひとつわからないまま いつも
また夜を明かすのだ
変わらない日々の中
いつまでも変わらないものがある
だけど確かに私の中で変わりゆくものがある
ひとつひとつ数えればきりがないほど
それは私の中で日々増えたり減ったり繰り返す
世界がオレンジ色に染まる その時
待ちわびたように押し寄せるマジックアワー
薄暗い夕暮れの中に
ぼんやり浮かぶ街明かり
僕は今の心を言葉にする事が出来ず
ただ涙に濡れました。