詩人:どるとる
不安と期待を5対5で割って
一気に飲み干したら
さあ 明日へゆこう
急いでばかりでせわしない毎日
日々は風のように過ぎて行くよ ただ流れるように
こんなに傷ついても
どんなに悲しくても
時間はためらわず他人事のように僕らに明日を届けるんだよ
明日に向かう僕らは
それを精一杯喜び
また時にはそれを胸一杯悲しむのさ
夜の空に散りばめられた宝石のような星
それに対抗するように浮かんだ大きな月
ただ眺めてた 眺めてた
僕らは何かを紛らすように涙さえ夢うつつで
誰にもそんな夜があっただろう
誰にもそんな夜があるだろう
今までもこれからも
それを避けては通れないぞ
トウセンボするように ほら悲しみがお待ちかね
門番みたいにね人生の節目節目で仁王立ち
さあ 勝負は如何に
明日に向かう僕らは
果たして勝てるのか
必死でこらえてる涙がとても切なくてもどかしくてなんとも言い難い気持ちなんだ
明日に向かう僕らは
明日に向かう前夜に
そんな気持ちとただ
闘っていたんです
ほら あなたはただ終わってしまえば楽だろなんて言うけど僕にはそれだけに長くしんどい夜だったんだ
瞬間に飛び込む恐怖さえ僕には耐え難い苦痛なのさ
そうこうしている間に月が雲にかかりあたりが闇よりも暗くなった
そこには一片の光さえなくてなんだか救われない気持ちに沈んだ
夢から覚めたら
たどり着いた未知なる世界をご覧じろ
そこは地獄か極楽か
まだわからない
夜が明けるまでは
朝になるまでは
真っ白なイメージだ
明日に向かう僕らは
みんな
だからこそ
しりたい それを
なればこそ
生きていく
されどぬぐえない
涙が ほら 流れ星のように ひとつ 目じりに光る
それだけはどうしても止められなかったよ
明日にたどり着いた僕らは
落ちてはじけていった涙のしずくを死なせてしまった。