詩人:どるとる
冬の訪れをしらせるように
今年最初の雪が 街を白く染めてゆく
お互いに距離をとりながらの恋だから
ぎこちなくてもどかしくて寂しかった
息も白く曇る帰り道にあなたに離されないようについていくけど
いつもあなたの背中に追いつけず見失ってしまう
待ってよ 行かないで 私はここにいるんだよ もっと寄り添って 痛いくらいに抱きしめて
寒さなんか感じさせないあなたのぬくもりの中で 冬が終わるまで眠っていたい
そう思う私は まるで春を待つ蕾だね
恋人たちであふれた表通り
電飾で飾られた店先 煌めくツリー
そういえばもうすぐクリスマスですね
気づかなかった 忙しさに紛れて
似合わない優しい言葉を君にかけても冗談なんて笑われた
あなたのそんな自由さが私は好き でも嫌い
冗談でもいいから愛してるってささやいて
強く強く抱きしめて 私の側にいてよ
寂しくなんてさせてやらないから 覚悟しててね 振り向きざまに言ったあなた
その時、私の中で蕾は静かに花開いたの
やっぱり側にいたいけどやっぱりひとりにもなりたい
揺らぐばかりの女心に私はいつも あなたを求めては どこかで避けてる
そんな私でもいいのなら あなたとこのまま
待ってよ 行かないで 私はここにいるんだよ もっと寄り添って 痛いくらいに抱きしめて
寒さなんか感じさせないあなたのぬくもりの中で 冬が終わるまで眠っていたい
そう思う私は まるで春を待つ蕾だね
偽れる筈もない この思いは
小さな この身に 閉じ込めた永遠の愛。