詩人:高級スプーン
屋根やビルが息を潜めて
伸ばす影と
防げなかった光が
考えなしに
散らかっている
そのどちらを
歩くかも選ばず
前に前に進む人間
僕は
どうしてしまったんだ
元からか
元からなら仕方ない
光も闇も関係ない
前に前に進む
僕は
どうかしてしまったんだ
元からじゃない
と思いたい
原因があれば楽になれるの
結果に苦しめられるばかり
落とされた影を踏んでも
涼しいと感じるだけで
怖いとは思わなかった
学校や会社で
毎日学んでいても
気が付かないこと
沢山あるから
夢の中で笑ったことも
もう覚えていない
分け隔てなく
分断されるまで
誰も彼も関係ない
前に前に進む
僕は
どうしてしまったんだ
自壊に続く