詩人:どるとる
夜の帳がそっとおりて
静かな街に いつもの重たい闇が
広がってゆく 誰かの声さえ拾わない
チカチカと今にも消えそうな水銀灯と
自販機の明かりの中 君は一人
星さえもない夜空を眺めている
何かが 足りない そんな不安を残したまま
明ける夜は あまりに無防備だ
時々 誰かが 生まれ 消えてく世界の中
誰かのこと 考える余裕もないくらい
あなたを追い詰めるものが何か知りたい
出来ることがなくてもそばにいるだけで
冷えた あなたの手をあたためることぐらいは出来そうで
朝が明ければ 賑やかなものさ 街にまた人があふれて
心にもない嘘をつく 愛想笑いしながら
夜はすべての都合の悪いことを
隠してくれるけど朝はすべての都合の悪いことを照らす
はみ出したままの傷跡 埋めるのはなんだ
目をつぶって逃げたつもりの僕を許すな
ぶらぶらと さまよい流れる 日々に
慣れていた自分に 居場所をくれた
あなたのために 頑張れることの喜びを教えてくれたあなたのために僕は生きたい
そしていつの間にかあなたとこうして笑いあう今が思い出になる
ラララ 待ちわびているよ 夜の片隅で
迎えに来ておくれ まばゆいくらいの 笑顔を たずさえて
時々 誰かが 生まれ 消えてく世界の中
誰かのこと 考える余裕もないくらい
あなたを追い詰めるものが何か知りたい
出来ることがなくてもそばにいるだけで
冷えた あなたの手をあたためることぐらいは出来そうで
そしていつの間にかあなたとこうして笑いあう今が思い出になる
宝物になる。