詩人:どるとる
どこまで 歩いていこうか? このまっすぐに伸びた道を
僕は いつか物語の中から跡形もなく消える
存在に過ぎないから どうかこのまま
おだやかな風のように 時よ流れなさい
どれだけ笑えば どれだけ泣けばいいのか わからない ただ積み重なる思い出が
誰かの瞼の裏に焼き付いている
ひそやかな約束のように雨は降る
繰り返される時の行き帰りの旅が
いつか 定められた終わりを告げるとき
空まで伸びた 道を僕は辿ってゆく
少しずつ この命で賄ってゆく
足跡は 空に 刻まれるから目には見えないだろう
どんなに 息を切らして走っても たどり着けない場所がある
空に続く道 目には見えない道がある
ほらね 長い長い眠りから覚めれば
陽射しが突き刺さる
赤い血が流れる
僕の世界には 僕の歩く道が 僕の愛する人がいる
ただそれだけでいい ただそれだけでいい
説明はいらない 僕は僕だという 証さえあれば
繰り返される時の行き帰りの旅が
いつか 定められた終わりを告げるとき
空まで伸びた 道を僕は辿ってゆく
少しずつ この命で賄ってゆく
足跡は 空に 刻まれるから目には見えないだろう
意味なんてほとんどないだろう だけどあなたが生きた人生は
いつまでも嘘にはならない 忘れられても あなたはここで確かに生きていたよ
あなたはここで笑い泣いていたよ
それが答えなんだ。