詩人:どるとる
男は大金と引き換えにある荷物をあずかる。荷物は大きな箱。だが、条件があって荷物を絶対に開けてはならないと約束させられる。しかし男は我慢ができず開けてしまう。箱を開けると中にはまた箱があり、その箱を開けるとまた箱がある。 箱は開けるたびに小さくなり、最後の箱を開けると自分そっくりの小さな人間がいる。するといきなり屋根が開いて、自分が上から覗きこんでいる。そして自分そっくりの小さな人間に手を伸ばすと上から覗き込んでいる大きな自分が自分に向かって今まさに手を伸ばすところだった。