詩人:泉 浩祐
雪の様な白い肌が大好きだった。
君の白い肌。
僕がある感情に染まると、
其ノ白い肌は紅く朽ちる。
青い涙が君の頬を伝う。
僕の口端がくいっと上がるんだ。
君は何も云わないから、
僕は止めないし。
雪の様な白い肌が大好きだった。
僕に従い尽くす、
其ノ瞳が堪らなくおもしろい。
どうせ逆らえないものねェ?
白い肌に映えた紅い血。
其ノしたたる様子も好きだ。
傷め付けた跡が青くなっても美しいよ。
深い夜に見える、
逆光に透けた白い肌。
君の瞳はいつだって僕を見つめていた。
僕はずっと君と君の白い肌を見ていた。
白い肌は何も云わず
紅く染まっていった。