詩人:あわこ
あれは何年前かな
小学校の自由研究で僕はポプリを作ったんだ
そして そう
君もポプリを作ったんだよね
いつも仲良くしてくれてた君のポプリはとてもいい香りだったね
僕のポプリは
布から染めて
ビーズでかざって
かなり本格的なラベンダーをいれたケド
あまりいい香りではなかった
「あんなに頑張ったのに
どうしてあの子のポプリがいい香りなんだろう」
ずっと考えてた
ちょっとくやしかった
いや
けっこう君のコト
うらやましかったのかも
僕のポプリが
はずかしかったのかも
もう忘れた今頃
ふと思い出した今頃
もう押入れの中のポプリはかすかにしか香りをはなっていない今頃
気づいたよ
あれは
その時の
心の香りだったんだね
君のポプリは
みんなからうらやましがられて
自分でも自信をもってたから
そんな香りがした
僕のポプリも
本当はいい香りだったのかもなぁ――――
自信がなかったから
あんな香りだったのかも――――
今
僕のポプリは
どんな香りをしていますか?