詩人:華亥羅区凶
なぁ
なんで
泣いてるんだ?
こんなに俺は
近くにいるのに…
何で泣くんだ?
俺じゃあ
癒すことも
ましてや、
慰めになる言葉すら
出てこなくて…
泣かないで
とは
言わない
好きなだけ
泣いて
何日だって
泣いて
ただ
俺に癒すことすら
出来ないのなら
せめて
抱かせてくれ
俺の胸で
泣いてくれ
いつも
泣かない君が
珍しく泣くから
俺は戸惑った
胸に痛みを伴って
きっと
泣き顔なんて
見られたくないだろうから
愛していると
言ったら
君はもっと
泣きそうだから
せめて
声を出して泣いてくれ
俺が何も言えないように
苦しくて
悲しくて
そんな泣き声の君
俺まで泣きそうだ
君の涙が真珠になった
人魚の君
最後に
頬に
口付けた