詩人:mizuiro
歩いてきた道を振り返れば、自分の位置が良くわかる。回りの幾種もの樹を見れば、自分の高さが良くわかる。靴を脱いで足を見れば、自分で歩いてきたのか良くわかる。財布を出して札の数を数えれば、自分の地位が良くわかる。君を見て心臓の音を数えれば、自分の気持ちが良くわかる。何もかも捨て、何もかも晒し、何もかもから逃れ、何もかもを忘れても、自分の価値だけは自分には見つけられない。だから、求めよう。君という存在に自分の価値を。