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[75925] ハミングするレミング

詩人:ワーズワーク

アトランティスを求めて旅立った一匹のレミング
彼の別名はタビネズミ 
旅また旅の放浪者

集団Suicideから逃れ 
風に抗ってひたすら前に進む
この風は太古の昔 
レムリアやムーの地上も吹き渡っていた

荒地の中でつかのまの休息をとり
またひたすら歩きだす一匹のレミング
その目は何を見 何を求めているのだろうか

それは春の宵の心象風景に似て 
大それた夢に酔っているだけなのだろうか 
厳冬の吹雪を乗り越えて
その手に夢を掴み取る日が来ることを信じて…

ひたむきさと狡猾さは生きるための本能
いつの日か伴侶を得て子孫を残し
あこがれのアトランティスへたどりつく日は
たぶん蜃気楼の果ての果て…

寝転んでまどろんで 
ハミングしながら幸せをかみ締めるときが
いつか来ることを信じながら
リズミカルな鼓動に合わせて歩き続けている

それは報酬や賞賛とは無縁の自己満足
けれど 旅路の果てに何があろうと
恐れずに向かっていく勇気だけは持っていたい

彼はいつもハミングしながら風に問いかけている
「自分の生き方はこれでいいのですか?」と…
風は何も答えずやさしくほほをなでるだけ
一緒にハミングしながら通りすぎる風が笑っている…

2011/07/07 (Thu)
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