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詩人:taka
深紅の雪が視界を塞ぐ
その刃は貴女を奪った...
何故貴女なのか...
何故貴女が逝かなければならない...
私の時は凍ってしまった
真っ白だった貴女
貴女は今 追憶の中にだけ生きる...
仰ぎ見る星々は何も変わらず
瞬き 囁き 我が心を照らし出す
我が心は悲鳴をあげる
しかし 流す涙などもう持ち合わせていない
"解っている... でも受け入れられない..."
一輪の深紅が華開く...
白を染め 貴女は最期の頌歌を謡う
降り積もる雪も
それを消すことは叶わない
もう掴むことはない
儚い流星よ
半身を失い
私は絶望の淵に立つ...
私がどれほど叫んでも
それは雪へと変わりゆく
何故貴女なのか...
何故貴女が逝かなければならない...
私は新たな世界に生きる
貴女の欠けた新世界
明けの星々が染まりゆく...
壮麗に過ぐ黎明の中...
私は拳を震わせる…
紅き 星 太陽が我が心を掻き乱す
新世界の神が深紅の大地を示し
そして語る
"この世界を染め上げよ"
両眼に映る紅き焔
悲愴な怒りに満ちた
我が心を焦がしたまえ
私は神聖なる夜明けに誓いを立てる
教えてくれ
"これ以上何を失えばいい?"
白を染め
貴女は最期の頌歌を謡う
降り積もる雪も
それを消すことは叶わない
もう掴むことはない
儚い流星よ
あの紅は我が左眼に刻まれた
それが私の聖痕なのだから
罪深き雪よ...