詩人:黒夢
本当のものなんて何一つ見つけられなかった。嘘とエゴに包まれたまま誰もに忘れ去られた真実。確かなものなんて何一つ僕の前にはなかった。真実を覆い隠す為の何重にも重ねられた薄いオブラード。ただその中で僕を抱きしめる君の温度だけが確かなもの。僕の隣に居る君だけが僕と世界を繋ぐ本当のもの。お願いだからこの温もりを僕から奪わないで。君以外の真実なんてもう僕には必要ないから。