詩人:トリ
何も面白くない
この狭い箱の中で
上手に生きようとしてる
奴らがいる
愛想笑いばっかで
どれが本物の顔か分からない
笑ってるはずなのに
僕には笑ってるように見えない
みんなまるで
能面でも被ってるみたいだ
なぁ その身体
中身入ってんの?
針で刺したら
風船みたいに破裂しそうだ
能面みたいな顔で
楽しそうな声で
面白くもないのに笑う
奴らがいる
不気味な顔に囲まれて
僕は笑えないでいると
能面たちは不思議そうに
首を傾げている
なんて気味の悪い光景
笑えるはずもない
なぁ その顔
中身どうなってんの?
僕はさっきから
"なに"と会話してるの
その能面に気付いてから
今日も僕は笑えないでいる