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[187503] それはまるで

詩人:どるとる


どこへ行こうか どこへ飛んで 行こうか
あの空の向こう あの道の向こう
あの夢の水底
さよならが待っている 待たせているのかもしれない
ただ僕らは あらすじをなぞるように
追いかけるようにページをめくるだけ

それはまるで 目を閉じたまま平均台の上を歩き続ける あやふやな旅のよう
いつかやがて 知るであろう すべての夜や朝を 僕は迷いなく愛せるだろうか
思い出と呼べるだろうか

どこへ行くのか どこへ 連れて行くのか
見えない時に 導かれて 明日の行方は
誰もわからない
おはようもおやすみもない
交わす言葉は さよならだけ
そんな寂しい 世界ならいらないよ
明日を欲しがることもないだろう

それはまるで 読みかけのまま 読まずに放り投げた物語の続きを求めるように
手を伸ばす 歩いて行く どこまでもどこまででも 僕は僕の意味を求めるように
すべてに意味がなくても

跡形もなくなって
影さえもなくなったら
僕は何を答えるだろう
すべてを失ったあとで何が残されてる
僕は何も失ってはいない最初から
何も手にしてはいない
それはまるで夢の中で していたような

それはまるで 目を閉じたまま平均台の上を歩き続ける あやふやな旅のよう
いつかやがて 知るであろう すべての夜や朝を 僕は迷いなく愛せるだろうか
思い出と呼べるだろうか
あなたのことも。

2015/02/09 (Mon)
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