詩人:さみだれ
やがて私は色とりどりの羽を得て
長い長い旅に出るだろう
蝶は気まぐれでもないさ
いつだって不安にかられて
花畑を回り続けるんだ
私は終わることを恐れる
この手が詩を書けなくなる日や
誰かとの決別やらが
しかし永遠というのも同じくらいに恐れる
蝶は喜びだけで飛んじゃいない
その羽は私が思うより
ずっと重いのかもしれない
残念なことに私には羽がない
長い長い旅を
この足で歩かなければならない
いつまでも不安にかられて
この星で生きていくんだ
永遠でもないさ
ただ永遠のような時間が一瞬でもあれば
終わりだって恐くないだろう