詩人:どるとる
僕らは笑いながら 歩いて行く
いつもの通学路を歩いてくみたいに
だんだん大人になっていく為の道を
一歩一歩と踏みしめて噛みしめて
味わい深い季節は 通り過ぎても
まだ僕の中に 枯れ葉一枚 残っている
たゆたうように ただようように
君は そこで何を見てるの?何を聞いているの?
こっそり内緒話でもするように
僕だけに教えてよ 長い長い道草の途中で
この頼りない一歩が ちゃんと明日に つながってゆくように
僕らは 泣きながら なくしものを探した
見つからなくて 途方に暮れたよ
自分で隠した宝物のありか
いつの間にか隠した場所を忘れてしまって
名残惜しいすべてを 憶えていたいのに
ひとつひとつ 消えてく それは車窓からの眺め
歌うように 叫ぶように
生きていくその先に何があるのか 何もないのか
耳に 口を近づけて 愛してるよとつぶやいて終わらせてよこの身に迫る寂しさを
このちっぽけな 覚悟が ちゃんと 明日にたどり着くように
続くように
たゆたうように ただようように
君は そこで何を見てるの?何を聞いているの?
こっそり内緒話でもするように
僕だけに教えてよ 長い長い道草の途中で
この頼りない一歩が ちゃんと明日に つながってゆくように。