詩人:どるとる
青すぎる空が窓から見える午後には
あくびしながら 退屈な時間が終わるのを待っている
ページの向こうへと続いていく物語の
結末を知りながら僕らは何度でも巡る季節を待っている
試行錯誤なんていらないや
とりあえず 流れるままに受け入れて
逃げ水を追いかけてペダルを踏み出せ
散らばって 集まってまたひとつになる 夏の夜空に咲く花火
君の心のキャンバスにに絵を描く 絵の具なんかいらないよ
ここにあるすべてが
夏を染め上げるから
いつか見送った夢の続きのような
陽射しが 狂おしく街に降り注げば気づくんだ
風見鶏は風をうけ回っている 屋根の上
海へと続く道 白い雲は地図のかわり
答えあわせはいらないや
何が正しいかより何がしたいかでこの心は 走り出す
笑ったり泣いたりがいつもよりも あざやかに見えるんだよ
真っ白な絵日記と 恥ずかしがらなくても手をつないでられた
ここにあったぬくもりが夏を染めていた
ひらり ひらり 舞いながら落ちていく
時の欠片 ひとつ ふたつ 数えては 君の背中に 押し寄せる夏を映してた
散らばって 集まってまたひとつになる 夏の夜空に咲く花火
君の心のキャンバスにに絵を描く 絵の具なんかいらないよ
ここにあるすべてが
夏を染め上げるから
振り向いて 見つめ合った まなざしの数だけ
夏は 君の瞳に映るから
ほら今を逃さないように 君の耳にちゃんと聞こえるように
花火の音に紛らせるように重ねるように
言ってみよう 「好きだよ」
聞こえてるかなあ?