詩人:どるとる
指先がめくるページのその先は
昨日の続きでまた今日が始まる
暗闇を見つめてたら吸い込まれそうになる
あまりの人の多さにめまいがする
だから息継ぎをするのさ適当なタイミングで
ああ 死にたいと思うような人生ならいらない
いつまでも好きになれない世界なんていらない
ねえ神様 どうして 僕はそれでも生きているのでしょうか
追いかける息を荒げて走る
窓の外で夜が静かに明ける
引き出しを開けたり閉めたりしてたら
ただの悪あがきと笑われたんだ
だから僕はいろんなものを簡単に見失う
ああ 生きたいと思うような人生を生きたい
ああ こんな世界にもたったひとつだけ好きになれるもの
ねえ 神も仏もない世界で信じられるものがあれば幸せ
まぶたの裏に 描いた 下手くそな落書きは
僕が 書いた 僕の解剖図 ほら 血と肉と水と何がある?
僕を満たすものなんてこれだけさ
見事なくらい空っぽさ
ああ 死にたいと思うような人生ならいらない
いつまでも好きになれない世界なんていらない
ねえ神様 どうして 僕はそれでも生きているのでしょうか
どうして 生きたいと願う人は 死に
死にたいと願う人は生きているのですか?
それだけがどうしてもわからないんだ。