詩人:どるとる
パレードも少しずつ少しずつ終わりへ近づいている
そんな気配
すぐそばに
街はいつでもバカ騒ぎ
誰かが悲しくても
誰かが死んでも
君は
光と影の境目をさまようばかりのこの僕を出会ったときから見つめている
何も言わないままで
ただ 見つめてる
いつでも思うのは
早くこんなつまらない人生終わらないかな
そんな ことばかり
ためらい傷はなんのためそんなに痛々しいの?
空に走る 飛行機雲
君はいつでも口に出す
空が今日も遠いわね
あたりまえなのに
なんだかそのままの意味の向こう側が透けて見えるようで
遠いのは空だけじゃないんだろう
わかってる
夢も理想も全て
遠いんだろう
まだスタート地点から一歩も進み出せてない僕を君は見つめているんだろう?
わかってる
わかってるけど…
今日も多分ね
明日も明後日も
君から見る僕の中に広がる空はいつまでも雨降り しかも遠く遠く 掴めない距離に心は逃げている
君にも掴めないくらい 閉じこもるでんでん虫
ヤリ出せ アタマ出せ 走り出せ
そんな言葉を聞いた途端 殻に引っ込んだ心
ああ 今日も空は遠い
君はただ僕を見つめている
そんな日常がまるで一枚の絵であるかのように完成しきった顔で何も変わらずにそこにある
僕がただそれを眺められれば幸せ
そんな身勝手な言い訳を額縁にちりばめて
タイトルもつけずに
これを傑作だと嘯きながら
僕はまたつぶやく
空が遠いのはまだ夢が叶わないからだと
そのくせ 寝てばかり
そんな矛盾だらけの僕を君は今日も見つめている
その瞳が僕を悲しくさせる
こんなにこんなに痛いほどの視線は最初で最後だ
なぜかそれでもまだ君はこんな僕をまだ愛してるらしい
空を遠くしてるのは僕だというにも関わらず。