詩人:かがみん
私は
暗い暗いトンネルを走っている。
ただただ
やみくもに。
そこは生臭いトンネル。疲れても休めない。
何かにつまづいても止まらない。
そこで休んだら、止まったら後ろから追いかけてくる正体不明の奴らに捕まるから。
トンネルを出て気づいた。
私の服に血がついていた事を…。
トンネルを出て気づいた。
私がつまづいたのは死体だった事に…。
生臭かった理由を出て気づいた。
奴に捕まっていたら私もトンネルに転がっていたの?
トンネルから聞こえた叫び声。
恐怖で震えてかすれた声。
無我夢中で走っていたから聞こえなかった声がトンネルを出てから気づいた。
一気に冷や汗が流れ。
背筋に悪寒が走る。
一刻も早く逃げ出そう。また次のトンネルへ走り出す。