詩人:どるとる
桜のつぼみも 長い眠りから覚めて
もうじききれいな花を咲かせるかなあ
思い出す 遠い日の恋を あれはいつだったかなあ 淡い恋だった
いつも一緒にいるから気づかなかったよ
僕のいちばんは君だったんだね
それを恋だと気づいたときから
名前を呼ぶのも手をつなぐのもなんだか恥ずかしくて
当たり前にしていたことが
当たり前に出来なくなった
僕は紛うことのない恋に落ちていた
花びら染める 色は 春を思わせる
踏み出せばふわり 舞い上がる
話すこともなく ただ黙ってるだけの静かな恋だった
君と目が合うとなぜか胸の奥が 苦しくなる でもそれが嬉しい
恋している自分に気づいたときから
気づく前よりも君がもっと 好きになっていたんだ
長くは続かなかった恋はまるで
春の終わりを待たずに散る花のよう
僕はひたむきに恋をしていた
それを恋だと気づいたときから
名前を呼ぶのも手をつなぐのもなんだか恥ずかしくて
当たり前にしていたことが
当たり前に出来なくなった
僕は紛うことのない恋に落ちていた。