詩人:どるとる
何センチか宙に飛んでごらん
少しは 何かがわかるだろう
不便なようで便利なような体で
寂しがるこの心は思うより弱い
夕暮れの道に そっと 影は揺れて
切なさが いっそう増すような
せっかくの気持ちを持て余したまま
何も昨日と変わらず続く世界
理想のかたちは 置き去りのままで
明日も 雲のあとを追いかけるだけ
ちょっとひねくれてみたいもんさ
もう少し汚く 誰かを裏切られたら
見える世界も変わるだろうか
でもそんな生き方僕には似合わない
知っているんだ 僕には嘘もつけないこと
優しさが いつも邪魔をする
少し世界を斜めに見てみようか
夜が夜じゃなくて朝が朝じゃなくて
僕は君で君は僕でそんな 感じだよ
新しい扉が もう目と鼻の先 ひらいてる
目をつむっても 見えるものはある
耳をふさいでも 聞こえるものがある
それがきっとすべての答えさ
せっかくの気持ちを持て余したまま
何も昨日と変わらず続く世界
理想のかたちは 置き去りのままで
明日も 雲のあとを追いかけるだけ
その先に今日の雨を笑うための青空がある。