詩人:どるとる
ため息集めて 花束でもつくろうか
途絶えぬ人波は川をつくり流れていく
忘れたあの場所に 咲く花の残り香がまだ
この胸に 切なさを 風が運んでくる
さよなら もう出会えない つかの間の出来事だから
いくつもの はじめましての握手は避けられない別れにつながってる
読み終わった本の表紙を閉じてしまうには まだ解せないことがたくさんある
記憶を閉じ込めたような部屋のあちこちに
あなたがいるんだ その引き出しのひとつひとつに
さよなら いつかこの手を離すとしても 人は誰かを愛すことをやめないでしょう
そして誰かに愛されたいと思う そこに愛があるから
人と人の間に 生まれるのが人ならば
誰もが一人じゃない 必ず誰かの間にはさまれているから
寂しくないよ
だからほらつまずいたとこからまた歩き出せばいい
さよなら もう出会えない つかの間の出来事だから
いくつもの はじめましての握手は避けられない別れにつながってる
それまでの 幸せを得るために 何度でも
僕らは互いに愛されて 愛して繰り返す
この世界が終わるまで。