詩人:リコ
背景は赤
青い青年は
両腕に力を感じている
頼りないなどと
誰も言えない
連鎖の始点
肉と骨と血
電波と音楽と言葉
繋がりたくて
たまらない
寂しそうな君がいる
ガラスの中
伸び過ぎた前髪
隠れた右眼に
たった一つの
全てを隠した
僕の事だ
昇りきれず
空を徘徊したままの
僕と君との交わり
未だ記憶になれないそれは
感情のまま
切り落とされた
生け花の首みたく
違和感と焦燥感だけ
残して
腐って
腐って
いくんだろう
世界を忘れ
消え去る僕等に
頼りないなどと
誰も言うなよ
君と僕の交わりは
切り落とされた
切り花の首みたく
鮮やかな世界に
違和感だけ残して