|
詩人:どるとる
布団に 横になりながら 想い出していた
あなたのあの笑顔 今も少しも色褪せない
自分でも 驚いてしまうくらいなんだ
もう 会えやしないのに また会えるような気がしてる
君と喧嘩別れてしてから
僕は笑い方をすっかり 忘れてしまったようだ
君は まるで 絵に描いたような 女の子だった
わがままだけど かわいくて 時に甘えることも知ってて
だけどそのくせ 強がりで 時に 意地を張ったこともあるね
だけど 僕は 知ってるよ 君の気づいてないことも
ああ君の口癖は悲しいときほど なんでもないだった
気づけば 日が暮れて 窓からのぞくあかね色の空
「肝心なことはすぐに忘れるくせにどうだっていいことは
覚えているんだから」 よく君に叱られた
そんな ひとつひとつの些細なこと まだ昨日のように
君と 撮した 写真の中に 思い出はあるけれど
形に残る思い出はなぜかむなしい
君は 多分 今まで 僕が 出会ったどんな人よりも
泣き虫で 意地悪な 人だけど それは僕も同じだから おあいこだね
要領が悪いのも 手先が不器用なのも
飽きっぽい性格も 重ねたように同じだ
君は 知っていたんだろうか 僕のこんな壊滅的なだめさを
ああ 気づけば僕の口癖もいつの間にか君と同じになっていた
僕と君は似てるから手懐け方はわかりやすかったよ
だけど いつの間にか
それをいいことに僕は 高飛車な 態度で君を 傷つけてしまった
今なら いくらでも反省できるのに
この「ごめんね」はもう君には届かない
「愛してる」も
君をなくして僕はやっと気づいた
こんなに 君を愛していたことを
そして
どんなに 君に愛されていたかを。