詩人:どるとる
ベランダに 備え付けられた望遠鏡で宇宙を 眺めていた
暗い宇宙の闇に いくつもの天体が 浮かんで
図鑑と照らし合わせてた
ベガ アルタイル
マーズ
ジュピター
名前もない小さな 星に
名前をつけて名前を呼んだ
瞳の中 いっぱいに
広がっていた宇宙は
まるで 僕の瞳が
望遠鏡になったようで
いくつもの 知らない世界を
見せてくれた
僕の窓辺には 宇宙が広がってて
夜になるとひとりの天体観測がはじまる
本を読めば 活字が 頭の中に 流星群を降らせるよ
でも宇宙は 形のない メビウスの輪 幾重にも 連なる 世界
大熊座
てんびん座
白鳥座
夏の大三角
名前のない小さな 僕だけの星よ
名前を呼ぶよ
目を閉じれば そこに
広がる 僕だけの宇宙
誰にもひとつだけ
自分だけの 宇宙
いくつもの 知らない世界を
見せてくれた
今夜もまた 夜空にのばす 望遠鏡
たくさんの星が 瞬いてる 天体観測の夜
いつか 誰かが
見上げた夜空に
流れた 星ひとつ
遠い旅の途中に
誰かが 観たその星は
何万年前の星かな
時間はゆっくりと
流れて 遅れて 僕らには見えている
不思議だね
ほらまた 新しい星が流れた
瞳の中 いっぱいに
広がっていた宇宙は
まるで 僕の瞳が
望遠鏡になったようで
いくつもの 知らない世界を
見せてくれた
僕の窓辺には 宇宙が広がってて
夜になるとひとりの天体観測がはじまる
今夜は誰にも邪魔させない天体観測の夜。