詩人:快感じゃがー
狭い箱に
閉じ込められていたとき
私は、いつも
自由になりたいと願っていて
毎晩、枕の下には
お祈りを書いたメモを置いて
眠りに就いた
"もし、いま。
ここから飛び出すことが
できたなら..."
そんな空想の夢のなかで、
何だって一人で出来る
一人でやれる
本気で、そう思っていた
だけど
急に、扉が開かれて
「君はもう自由だよ」
と言われたら
背中を押す誰かの顔が
悪魔みたいに、見えた
こんなに
長いながい
暗い道のり。
一人で、なんて
とても
歩いてはゆけないと
途端に
さびしくて
仕方なくなった
360°は、
恐ろしいくらいに
広すぎた