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[150696] 斜めにかまえる

詩人:どるとる


物事をなんでも斜めにかまえてしまう僕だから
きっと常人の歩く道は歩きづらい
ふと気づくとまた斜めにかまえてしまう僕がいる

まっすぐにとか
完璧にとか
それが正しい世界
否定する気はない
だけれどやっぱりちょっとは斜めっていたい僕なのさ
気持ちも心も計算もバランスもまっすぐよりは斜めよりのものが好きだ

そんなひねくれた僕に来る未来はどんなにひどく荒れ果てたものなのか
不安よりも諦めに近い悲壮感が僕を包むんだ
ほらなにもしなくたって気持ちはどんどん斜めに傾く
朝が夜に傾くように
僕はまっすぐには歩けない
ずっとこの猫背はなおらない

斜めにかまえる理由は自分を守るためにさ
自分をかばうために
斜めにかまえる
それでいいじゃないか
深くきかないでくれよ
斜めにかまえるより仕方ない僕を放っておいて
さよなら 獣道へそれてゆく僕でさえ月明かりは照らす
どこへ逃げようともついてくる現実
光からは逃げられない
いつもそこに朝があり日常がある
死にでもしないかぎり終わらない僕への試練

今日も僕は斜めにかまえる
それでも僕は斜めにかまえる
そんな僕を叱る世間の怒号の中で涙さえ見せずただまたかと耳の穴をほじる僕
そんな毎日がただここにある

幸せなはずの平凡はただ退屈なだけで
僕は白い服を自ら汚しておいてこれは最初から黒かったと言い逃れする
そんな無理やりな毎日を暮らす僕がいるだけで

ほかにはなにもない
特別なものなどない
無が支配する浮き世。

2009/12/01 (Tue)
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