詩人:どるとる
レールからはみ出して歩き出して
どこへ向かうのか わからないままで
答えばかり求めていた
だけど答えのないこともある
ねえたとえば目を閉じた暗闇の中にも 光はあって
僕が生きるこの世界には 出口なんてないけれど
いつでも 生きている ただそれだけのありふれたことがすべてだ
線路をたどってどこまで行こうか
空は青く 果てまでも広がっている
いつか忘れてしまった思い出が水たまりに映る
ねえ たとえば僕らが生きる今が 無意味だとして
それが僕にとってどんな答えになるのでしょうか
とりあえず 生きている それだけが確かなら何も望まない
いくつもの 言葉
聞き慣れたあのメロディ
置き去りにした
押し花のゆくえ
波にさらわれた
貝殻の かたち
すべてにひとつひとつちゃんと刻まれてる命の名前
ねえたとえば目を閉じた暗闇の中にも 光はあって
僕が生きるこの世界には 出口なんてないけれど
いつでも 生きている ただそれだけのありふれたことがすべてだ
この世界のすべてだ。