詩人:どるとる
薄暗闇の中に目をこらせばそこに咲いた名前のない花
日がちょうど陰る頃
君はどこにいるのだろう
宛もなく 探したよ
あるはずもない君の影を
少しだけ 強がって
できるだけ
寂しさに堪えた
でも もう涙が 落ちそうだ
また明日ねって言ってごらん
さよならが 言えないのなら
今日が 終わってゆく
あとにも先にもたった一度きりの
あなただけの今日が終わってゆく
悲しかったかい?嬉しかったかい?
それだけでもいい
聞かせておくれ
いつもの君がくれるただいまを 待っている
瞼の裏に広がる目を閉じたときの闇よりも暗い夜
笑うのをやめたら
涙になってしまうよ
意地っ張りのままで
下手くそな嘘をついて
悪者になろうか
遠い夜明けを
ひたすら追いかけて
いつかの誰かの笑顔を思い出す
それはもう出会えない出会い
別れる為に用意された時間
ほらもう跡形もない
昨日降った雨も嘘のようさ
だけど 雨が残した足跡は
まだ 少し 残っている
悲しいだけ ではない毎日だから
ほんの小さな 幸せを見つけたとき 僕らは大げさに笑うんだ
この世界に生きるたくさんの人の営み
それぞれの窓に灯る明かりの向こう
幸せは確かにあるのです
ならば簡単 その幸せを枯らさぬように
育てるのさ 世界の終わりまで
また明日ねって言ってごらん
さよならが 言えないのなら
今日が 終わってゆく
あとにも先にもたった一度きりの
あなただけの今日が終わってゆく
悲しかったかい?嬉しかったかい?
それだけでもいい
聞かせておくれ
いつもの君がくれるただいまを 待っている
さっきまで泣いてたことなんて忘れさせてしまう
やさしい君の愛の言葉を待っている。