詩人:さみだれ
朝焼けに夢を取り上げられて
お城から這い出した
温かいカフェオレと
バタートーストの香り
テレビ点けたらさ
12位のさそり座
君の星座はどうだっただろう
一番になれたのかな
がむしゃらに生きた
黄昏までが
嘘だったように
金星が輝く
もしかしたら全部夢だったのかな
目が覚めたら
僕は何をしているんだろう
豆球が切れたままの部屋
ひとりで悩んだ
サイレンが通りすぎて
音もなくなった
そうしてる間に意識は
夢と混ざって
なんだか気持ちいい
例えば
朝焼けがなくなって
カフェオレも
バタートーストもいらなくて
例えば
金星がなくなって
現実と夢に線が引かれて
例えば
君が悪い運命だとしても
僕は引っ張っていけるかな
今よりいい方へ
いい方へと