|
詩人:どるとる
心に描いた夢を
叶えたい
未来という
目的地に着くまでには叶えたい
心の地図に記した夢
いつの間にか ひとり
暗い部屋の隅
なんとなく書き連ねた詩
無残にたたかれて
それでも前を向く
僕は負けないと
何度でも何度でも
夢を追っかけた
人に信頼されたり
人に好かれたり
そんな人じゃない
僕だが、真夜中
書いた詩は僕を思いのほか照らしたよ
暗い部屋には小さな灯りさえありがたいから それだけで生き延びれたよ
自分で自分にありがとう
真夜中 ひとり
そう呟く自分に薄ら笑い
なんてしょぼい夜だろう
でもそんな出来事さえ事細かく地図には記される
大切な一文として
真夜中のふしぎ
今 しょぼくも光り輝いて今日の境界線を飛び越えて明日の僕をも照らすのです
明日わかる
そんな気がする
真夜中追記
そんな気がした
真夜中追記
今はもう過去
しかしなれど
大切な記憶
あの日の涙
今もおぼえている
悲しいほど
切ないほど
気持ちは今でも
生々しい
あの夜の真ん中にいた僕だから
その痛みもその重みもわかってるんだ
なんとなく
出かけた
真夜中の散歩
煌々と照らす
街路灯の下
自分の存在を
カーブミラーで確かめたから
ちょっと情けなかったけどあの日も僕は僕だった
あの日の僕はそこにいたよ
僕が証明する
君はそこにいた
僕が今ここにいるように
今の僕がそれを証明する
ほら今もたまの夜にはあの日のように自分の存在の証を探しに行く
ちょっとした冒険だ
だから あの日の僕は夜の片隅で何かを探し当てようとしたんだ
自分の存在を確かにするものならなんでもと曖昧な自分に少しでも光を当てようとしたんだ
だからこそ あの日僕は暗い中 何時間も街路灯の下に立っていた
気づけば夜も明けて
カーブミラーには車が行き交う朝になり
僕は忽然と姿を消した。