詩人:安曇
加薬の匂いのする風に僕は切なく空を見た色がなくなった夜に茫然と立ち尽くし流れてくる曲に胸を掴まれたこんなにも静かな夜は誰もいないような淋しさに襲われる知ってしまった安心感前よりも大きな淋しさに――面白い空が滲んでぼやけていく鮮やかな花火も君が隣にいないなら切なくなるだけのもの。賑やかな街大勢の人も流れ流れて僕はただ空を見ながら立ち尽くす――加薬の匂いのする風に