詩人:リコ
灰だらけの蛙
水を求めそれを得て笑う
スリッパが片足だけ脱げ落ちた
音もたてずに
マルボロが
山を造って崩れ落ちた
音もたてずに
開け放した窓からは
走り去るマシンのうなり声しか聞こえない
肌寒くなって
パーカーを羽織る
飲み物を買ってきてくれよ
聞こえない?
ああそう
君は眠っているんだった
言葉に意味を持たせるのは
僕等の
経験と想像力と好奇心
相変わらず
僕は無力だ
そして要領が悪く
計画性が無い
肌寒くなって
お湯をわかす
東京の水は
火を通してもカルキ臭い
自己陶酔をするには
全てが揃っているけれど
僕に意味をくれよ
数字以外の
言葉をくれよ
聞こえない?
ああそう
君はまだ眠っているんだった